つまらん人生語り

救えないほどの愚かな人間が、どうでもいいことを書くだけです。

しあわせの一欠片もいらない

全身麻酔、なんていう言葉の響きだけで嫌気が刺してしまいます。

なんで好き好んでそんなものを受けに行くのでしょう。お金を犠牲に、死を買うことにもなり得るというのに。

でも、やりたいというなら僕には止められませんし、そもそも止める気も毛頭ありませんでした。

他人の気持ちを僕が理解することは生涯ありませんし、死んだ後に地獄へ堕ちてもそんなことはないでしょう。それと同じように、他の人の幸せなんてわかりませんし知ろうとするだけ無駄なんです。

幸せの中にいる人を救う、なんて字面だけで笑えるほど馬鹿げています。そもそも人を救うことなんて僕には到底できないことですが。

幸せ、という言葉は自信を守るための一種のバリアー、壁みたいなものだと僕は思います。「僕はいま、『幸せ』なんだ。だから、邪魔をしないでね、君の入れる隙間はないのさ。」と、一部の周囲との関係性を断ち切ることをしてのける魔法の、あるいは呪術的な言葉です。

 

だから、僕はあの人に何も言いません、言えません。僕はあの人の『幸せ』の空間には入れません。入ったら、きっと何も残らないくらいに僕は壊れます。そのくらい『幸せ』というものに他人が干渉してはいけないからです。

だから僕も『幸せ』という言葉に地べたを這いずりながら縋って、永遠に言います。

「こうやって自分を棚に上げて『幸せ』という言葉に縋り付くことしかできない君を批難するのが僕の『幸せ』なんだよ、だから君はこの世界に移入しないでね。ここに君を必要とする場所はないからさ。」